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妊娠から12週までの中絶手術のやり方には、掻把(そうは)法と吸引法といった2つの手術があり、安全性はほとんど同じです。どちらのやり方が良いかは、妊娠期間や状況によっても変わってきます。
手術は全身麻酔か下半身麻酔をしてから行うため、手術中の痛みはほとんど感じません。
日本における初期中絶手術の方法で、もっともスタンダードとされるやり方。安全に手術を進めるには、医師の高い技術力が必要となります。
手術前日もしくは当日の朝に、子宮口を開くための器具(ラミナリアなど)を挿入。その後、麻酔下で子宮内の胎のうを胎盤鉗子で除去し、さらにスプーン状のキュレットと呼ばれる器具で残った組織を掻き出す方法です。手術の所要時間は10分ほど、子宮内に残留物がない状態になれば完了です。
使用する器具がシンプルで洗浄方法も容易であるため、感染のリスクが低め。帝王切開の経験を持つ方でも、子宮破裂といったトラブルが起きにくくなっています。
子宮筋腫などによって子宮の形が変形している場合は手術に時間がかかることがあり、子宮組織に傷やダメージを負うリスクがやや高めです。また、子宮口が硬く開きにくい場合は適応とならないケースがあります。
WHO(世界保健機関)が2012年に発表した「安全な中絶ガイドライン」において推奨されている手術方法。日本においては、胞状奇胎といった特殊なケースに用いられることが多くなっています。
掻把法と同様に子宮口を開く処置を行い、麻酔下で細い吸引管を子宮内部へ挿入。電動の吸引ポンプによって吸引をかけ、子宮内容物を吸い出します。手術の時間は10分ほどとなっています。
手術時間が短く、母体にかかる負担が小さめ。掻把法に比べると子宮組織に深い傷がつきにくく、子宮へのダメージや出血なども少ないと言われています。また、医師の技量に左右されにくいという点もメリットの1つです。
まれに子宮内容物が残留してしまうことで出血が増えたり、感染症を引き起こすことがあります。帝王切開の経験がある場合は、子宮破裂を起こす危険性もあるようです。また、妊娠週数が進んでいる場合は適応とならない可能性があります。
日本の多くの病院で行われる手術法は掻把法ですが決して難しい内容ではないので、手術方法の違いで術後のトラブル・副作用の原因に差が出るということはありません。また、手術経験の豊かな医師であれば掻把法と吸引法の差はまったく出ないと言ってもよいでしょう。
ただ吸引法は前回手術を行った方の血液や組織が器機に付着したままになり易く、器機の消毒にとても時間がかかるので、日本では掻把法の妊娠中絶手術が多いようです。どちらの方法が良いかは妊娠期間や状況によっても変わってくるので、医師に相談することをおすすめします。
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【中絶の費用について】
中絶手術の平均的な費用は、初期中絶で10~15万円、中期中絶で15万円~30万円と言われています。
もちろん、母体の状態やクリニックによって費用は変動しますので、一度問い合わせてみることをおすすめします。